落書き帳

ある日、街を歩いていたら、道端に落ちて踏まれていた紙がアスファルトの地面にぴったり張りつき、
模様を写しとっていました。それを見かけた瞬間、
街の断片を画用紙にエンボスすることを思いつきました。

見慣れた物質の表面を紙の凹凸で抽出することで、
不思議な抽象性がうまれました。
本物から抽出された抜け殻のようなパターンから、
記憶の中の街が頭の中に立ち上がるような感覚です。
紙が持つ存在感の透明性を再認識しました。